資本主義

安田講堂で「資本主義の将来」と題する講演を聴きにいく。
岩井克人、ロバート・ジョス、サスキア・サッセン

サッセンの名前は「グローバルシティ」で聞いたことがあった。
岩井先生も事前に「貨幣論」「ヴェニスの商人の・・・」などの書籍を確認した。

岩井先生から。
・会社と企業の違い。会社=法人化された企業
・法人=株主のもの。株主主権論。金融至上主義・
・一方で、組織の力が強い企業もある(日本、EUなど)
・会社はその資産の管理を「経営者」に任せている。
・会社と経営者は倫理関係を保たなければいけない。
・株主の力が弱まると、経営者が好き勝手やり始まる可能性。
・産業資本主義からポスト産業資本主義へ
・容易にお金で買えないもの(創造性、リスクなど)が価値を持つ。
・人間が生来的に自由を求める限り、「資本主義」が望ましい。
・「自由放任主義」はマズイ。

ジョス
ファイナンスは規制されるべき
・マクロ経済政策にファイナンスを含めるべき
・民主主義は資本主義経済を抑える。


サッセン
グローバル化により、より小さな危機に目がいかなくなった。
アメリカ、レバレッジGDP比で350%
・日本の同じようなものだが、アメリカは民間債務であるのに対して、日本は国債
ファイナンスに全く規制がない状態がまずい。資本主義とは矛盾するけど。
・機械生産に対する投資の時代は先進国では過ぎ去った。今は信用に投資されている。リスク大


資本主義に対する意見はいろいろあるけど、何かを規制することを国に頼ることは問題の解決にはなっていないと思う。また、システムが悪いというのも同様に解決にはなっていない。分析にはなっているかもしれないけど。結局グローバルな経済問題を解決できる人はいないんだろう。問題を生み出すのは「少しでも幸せになりたい」個人であるし、それによって不利益を被るのも個人である。最終的な目標は何なのか。何が満たされれば幸せであるといえるのか。そういったところから考えていかないいけない。まだ答えはでていない。