コトバ

内田樹先生の『こんな日本でよかったね』を読む。
以下キーワード

・「言いたい事」は「言葉」の後に存在し始める。
・言語は私たちを幽閉している檻である。自分が幽閉されていることを知らない人間は、決して檻から出ることができない。
バイリンガルは「言語の文法規則を体系的に学ぶ」ということをどちらの国においても学習していない。その結果、「流暢なのだけど微妙に不自然な言葉」となる。周りの人もどこが不自然なのか説明できない。
・人は死者ともコミニュケーションすることができる。これが人間と霊長類を分かつ決定的なポイントである。
・葬式をしないと死者は「死なない」
・乾杯はその場をゆき過ぎる地霊にささげる「ホカヒ」の儀礼
原理主義者を否定するのもまた原理主義者。機能主義者は相対的に「よりましなもの」を求める。
・私が正しいこともあり、人々が正しいこともある。主張する権利は誰にでもあるが、決定する権利はない。なんとなく「流れ」できまる。
少子化の影響で、明治末期の5000万人ぐらいに減れば日本は今よりすみやすくなるだろう。
・家族が霧散することによって経済が成長した。
・子供が人生の最初に学ぶ「労働価値」は、他人の不快に耐えること。
・カウントダウン方式。「終わった時点」から「想像的に回顧された過去」として「現在」を見る。
方法序説「自分の家を建て直す時には、暫定的な家(道徳規則)が必要」
・「適職」という概念を生み出したこと自体がリクルートの成功。
・「生きていてさえすればいい」
・社会が安全になったせいで、・・逆に命が貨幣と同じように記号的に扱われる。
・高等教育は社会の「特異点」であり続けること。
・「おむつ」はこどのもコミニュケーション
・自分の将来について「こうなったらいいな」と思うことが多い人ほどその願望達成回数も多い。
・日本は属国・辺境であったからこそ経済成長の恩恵にあずかることができた。独立を自負した時代(1894〜1945)はずっと戦争ばかりしていた。
・「適切な思考力がある人はそうでない人よりも蓋然性の高い予測をする可能性が高い」とはいえない。*イノベーションのジレンマ
・日本は「リセット」の文化。
・「フェミニンな共産主義社会」になるのではないか。北欧?
構造主義とは「自分の判断の客観性を過大評価しない」という態度。
構造主義的ものの見方とは、野球とサッカーの例で言えば、「私たちの日常的な現象のうち、類的水準にあるもの(人数・グラウンド)と民族誌的水準にあるもの(ボール・点数)を識別する知的習慣のこと」



既存の思考を「ほんとうはそうじゃないんじゃyないか」と疑ってみること。そしてその方法として物事の「根源を探る」こと。さらにそれが絶対的な価値観ではないと自覚すること。