2009-01-01から1年間の記事一覧

shrinking city

池田氏の説。「人口の都市集中が必要だ」 * 20世紀までの国家のモデルだった主権国家(領土国家)システムはもう時代にあわなくなり、これからは都市国家の時代です。東京のライバルは大阪ではなく北京であり、札幌のライバルは大連や台北です。もちろんす…

Japanese companies in Asia

アジアで技術系で高いランキングを誇る日本企業はほとんどない。かつてアメリカが日本に自動車や家電製品で抜かれた時のように、世界の勢力図は中国・台湾・韓国に重心が移りつつある。日本はこれまでの産業からの構造転換と、イノベーション創出の仕組みづ…

national competitive strategy

「国の競争戦略」を読む。 政府は自国の産業を保護しようと思うあまり、長期的には新産業や既存産業のイノベーションが生まれないような状況であることが分かっていながら、中小企業の保護や、各種のカルテル・保護貿易などを続けていることは産業組織論の分…

GDP/per person

日本は一人当たりGDPがどのくらいなのか。労働時間が長いと言われているが、本当なのか。グラフで検証してみる。 まず、一人当たりGDPはどのぐらいなのか。シンガポールにも抜かされて23位か。これには正直驚いた。一人当たりGDPが豊かさの指標ではないこと…

economics of mid-west

「まるごとわかる中東経済」日本経済出版社、を読む。 ・ドバイ、自由貿易特区により成長 ・メッカ、巡礼者のためのホテル開発。 ・ユニチャームの展開 ・エジプト、日産、賃金安 ・高級品市場、スシ、果物 ・カタール、一人当たりGDP5万ドル。かなり上位。…

Africa

「アフリカ−動き出す9億人市場−」(ヴィジャイ・マハジャン)を読む。著者はマーケティングの研究者。アフリカにおける市場機会について述べている。 ・膨大なニーズと購買力・世界でもっとも若い人口構造・中国、インドの積極投資→同じ経験をした国は新た…

eco products

エコプロ2009に行ってきた。玉石混交だが、現在の環境関連の製品に関する知識を対極的に身に着けるにはいい機会だった。エコプロガイドにある商品開発物語が面白かったのでメモしとく。・ホンダ、インサイト=量産型ハイブリット車。低価格を追求 ・TOTOネオ…

english hacks

「英語ハックス」を読む。ハックスシリーズは本当に実用的でかつ役に立つ。このシリーズを生み出した、考え出した人はイノベーターと言えるだろう。佐々木氏は心理学者だそうだが、脳が楽しくなるような勉強法というコンセプトを元に、きわめて実用的で、し…

phronesis

三菱総研の「フロネシス」を読む。フロネシスとは、アリストテレスの「ニコマコス倫理学」における「善く生きる」ための「知」のことらしい。・VICS道路交通情報システム ・OBDⅡ 車の電子制御と故障診断のための装置。データを解析してドライバーに教える方…

guns, germs and steel

「銃、病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド)を読む ・人間社会の発展に関して、ある文明が起こったり、廃れたりする要因は、銃などの技術の発明や、病原菌への対抗性、それに、鉄などの天然資源があったかどうかによるところが多い。そしてそれらは、地形…

between creature and not creature

「生物と無生物のあいだ」(福本伸一)を読む。・ウィルスは生物なのか?自己増殖の昨日を持ちながら、無機的である。 ・知的であるかどうかの条件は自己嫌疑がかけられるかどうかである。 ・DNAの対構造(2重螺旋)は自己複製のあらわれ。 ・アメリカの大…

霞ヶ関

「霞ヶ関維新」を読む。 書評では、今までに言われてきたことばかりということで、あまり評判が良くなかったが、私は非常に面白いと思った。 「協創国家」「小強国家」「真豊国家」というビジョンを掲げ、そのためになにをすればいいのかを実務者ならではの…

環境ビジネス

「環境ビジネスのいま」を読む。 興味のある分野であったので早々と読めた。「グローバル化」、「ミクロ化」「ネットワーク化」の視点が重要。 ・ポジティブリスト制度→残留農薬の残留基準を決めること。これにより、リストアップされていない農薬すべてを取…

暗流

「暗流ー米中日外交三国志」(秋田浩之)を読む。著者は自由学園最高学府卒で日本経済新聞社で流通経済部に所属していた人物。タイトルから、米中日の外交に関わる暗黒的な部分がつづられていると想像していたが、内容はそこまでセンセーショナルなものでは…

ロジカル

「ロジカルプレゼンテーション」(高田貴久)を読む。 非常に平易で、しかも例も盛りだくさんで、おまけに読み物のコンサルティング苦労話まで付いていて、非常に面白かった。 「示唆」に富む内容の中で、特に重要だと思われるもの。 ・「縦の論理」演繹法の…

戦後世界経済

「戦後世界経済史」を読む。 総論的な内容で、ひとつひとつの内容は面白いが、全体として何かを訴えるというものではないので面白みにかける。個々の国の状況が詳細に記述されており勉強になった。 ・ヨーロッパの産業構造は、中小企業が圧倒的に多く、イノ…

ギリシャ

先日、NHKのとある番組で、ギリシャ人の生活についてレポートしていた。 それによると、ギリシャ人は、夜の5時には家に帰って、家族と食事をとる習慣があるらしい。 GDPが低くても、これが本当の幸せなんじゃないだろうかと思った。 しかし、日本に生まれて…

勉強

2009通商白書■第1章 試練を迎えるグローバル経済の現状と課題□第1節 金融危機から経済危機へと向かう世界経済 ◆1.金融危機発生の要因 (1)米国住宅ローン市場の拡大とその要因 ①拡大する住宅ローン証券化市場 ②年金保険投資信託資金の流入 ③海外資金の流…

家を建てるときのこと

実際、安月給で家を建てることは本当に夢のようなことだと思う。 そこで、今からイエづくりのことを考えをまとめておく。 家は第2の衣服なのだから、機能性とデザイン性を持っていなければならない。 機能性の中にはモノとエネルギー媒体としての話がある。…

ゲッどデザイン賞

ふとグッドデザイン賞に興味を持った。 メルマガに登録してみた。 「窓の家」が金賞とっててビビった。 ほかにも、建築とかプロダクトとか、電化製品とか、枠にとらわれない「モノづくりの面白さ」が伝わってくるので、みているだけで面白い。 ミッドタウン…

建築と音楽、建築と衣服、建築と土木

建築が様々なものとの対比や隠喩で語られることは多い。音楽のように語られることもあるし、第2の衣服や第3の皮膚のように語られることもある。しかし元来、建築とはただの「モノ」であり、物質的側面から見れば、石と木と土の集合体でしかない。そして、そ…

ヨーロッパについて

資本主義の問題が明らかとなった今、安定した資本主義を目指すEUの手法に注目が集まっている。そこで、「ヨーロッパ型資本主義」を読んでみた。・アメリカの好景気は投資家の熱狂によって支えられていた ・統一した会計基準はあまりにもアメリカの投資家に有…

人類はすでに解決策を用意している問題は提起しない

「100年予測」を読んだ。エピローグで触れられたマルクスの言葉。提起されている問題はすでに解決策が存在しているということ。たとえば、地球温暖化問題など。「100年予測」では、すでに提起されている問題ではなく、現実のデータから予測されうる世界の50…

知らないことを知っている

無知の知は最強の論理だ。何せ「すべてのことを知っている」というのは到底難しいことだが、「私は自分がすべてのことを知っているわけではないということを知っている」というのはいわば誰にでも言えることであり、誰にも否定できないからだ。「アニマルス…

ITSについて

AGS戦略セミナーにて、家田先生および桑原先生のITSに関する講演を聞く。 ITSに関する研究は知人も行っているが、実際に運用するとなった時に、誰が費用を負担するのか、そしてそれがどんな効果があるのかということをどうやって証明するのかといったことが…

戦略的思考

「戦略的思考の技術」を読む 梶井厚志ゲーム理論におけるキーワードを身近な例を用いて説明している ゲーム理論において重要なのは、相手の出方を予想するということ。そして、もし相手が自分と同等に賢いときには、「勝ちも負けもしない」戦略をとることに…

働くということ

「日本資本主義の精神」を読む日本の資本主義には「見えない原則」があり、それが年功序列や戦後成長などの日本的特色を生み出している。そしてそれは、契約を肝とする欧米人には理解しづらい。またイスラム圏においては、神を信じない人とは契約できない。…

重ね合わせ

地図と地図を重ねあわせると新しい発見がある。それは、「時間」と「場所」を同時に見ることによって得られる発見である。「アースダイバー」は縄文時代の海岸線と現在の地図を重ね合わせることにより、古代人が夢想した精神性や地霊のようなものが、現在で…

研究ということ

企業の採用が文系と理系で分かれていることが多い。公式には文理不問と書いてあるが、実際には文系が有利とされている企業と理系が有利とされている企業がある。なぜか。文系と理系の違いは「研究」にあると思う。文系の中にも、金融工学や統計学のように、…

イノベーションのジレンマ

クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」を読む。 優良企業が顧客の声に耳を傾け、優秀な経営を行うがゆえに、破壊的イノベーションによってシェアを奪われ、最終的には上位シェアまで奪い取られてしまうという恐ろしい物語。原則 ・企業は顧客と投資…