ITSについて

AGS戦略セミナーにて、家田先生および桑原先生のITSに関する講演を聞く。
ITSに関する研究は知人も行っているが、実際に運用するとなった時に、誰が費用を負担するのか、そしてそれがどんな効果があるのかということをどうやって証明するのかといったことが重要になってくるだろうと思われる。インフラにおける設備投資はこれまでにもさまざまに行われてきたが、道路の「量」を作るだけでなく、これからは道路の「質」を上げていくためのインフラ設備投資が必要になってくるだろうと思われる。そのために、これまで日本において導入が成功されてきた「カーナビ」や「ETC」などの例を参考にし、スマートな道路サービスを提供していってほしいと考える。

家田先生
・これまでのITSは産業開発としてのITSだった。これからはもっと草の根的なものもやっていくべきじゃないか。
鎌ヶ谷の取り組み。ネットで「ヒヤリ地図」づくり。行政サービスに生かす。
・カナダ。簡易的なETCにより設備投資を最小限に抑え、インターチェンジ自体をたくさん作る。アバウトな監視体制だが、利便性を高めている。
・フランス。Velib=レンタサイクルの簡易版。町をあげて簡単にレンタサイクルが借りれる仕組みを作っている。費用は広告会社が負担する。
・スイス。カーシェアリング。でも人もサービスもない。ただ登録してその辺の駐車場にある車を使うだけ。費用の最小化。
・ドイツ。2,30キロでもすぐに高速道路を使う、
高知県、ノーガード電停。停留所を作るんじゃなく、停留所の近くを光らせて停留所であることを周りに知らせる。
・日本の大規模交差点のサイクル長はEUの倍。2段階横断にしてサイクル長を短くするべき。

桑原先生
・渋滞学
・交通事故は渋滞中が通常時の10倍以上
・被害額は5兆円程度
・1車線1時間で2000台程度
・1秒間に2台程度が通る。
・サグ→気付かないくらいゆるい谷
・渋滞がおこると、10〜15%ほど車の通過量が減る。
・車間距離あけがち。渋滞の先頭が分かりにくい。
・路肩の活用。車線を増やす
・幅員をせまくして、車線数を増やす。
・AVI自動車番読み取り装置
・ITSセンサーを利用した信号制御→信号の混雑具合に応じて制御する。
・混雑課金
・車→7000万台。半分ほどは使われていない。使われているうちの8割ほどにETCが付いている。
・Probeデータにより、車の動き方のより正確なモデリングが可能になった。
・渋滞解析ツール、環境解析ツール、騒音評価ツール、歩行者、電車やバスも含めた評価なども可能になってきている。